78歳で始めるバイオリン

コラム: バイオリン
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バイオリン

・バイオリンを練習している田邊康義です。私の書き込みをご覧頂き、メールを下さったことに深謝します。意見は愚見に通じるかもしれませんが、ご返事します。私は元々音楽が好きでした。ただし、当時は戦争中でしたので、音楽は軟弱な趣味として軍人に嫌われ、少なくとも一般の人々はおおっぴらにならうようなことはありませんでした。それから20数年経過して私は大学在学中に再び好きな音楽を始めたくなりました。それで、バイオリンを始めたのです。それからは勿論アマチュアとしてですが、2〜3年はいろいろと当時の町のバイオリン教師の門を叩いたことも有ります。例えば森 乙先生はその頃もうご老齢でしたから、殆どご自分では弾かれず、指導してくださいましたし、また当時の皇太子様にバイオリンを教えられた久保田良一先生は朝眠い眼をこすられながら、それこそとても甘い音色で弾いてくださいました。あの深みのある甘い音色はいまでも一寸忘れられません。やさしそうなお父様が印象的でした。その頃は少しピアノも習ったりしましたが、バイオリンを択んだ理由の一つは楽譜が初心のうちは特にメロディーの部分だけで読みやすいこと、もう一つはピアノは完全に固定された音の高さですが、バイオリンはそんなことはなく例えば半音の高低でも上から下りる時と、下から上がるときとでその微妙な差の感じを自由に表せるからです。私はピアノに比べてバイオリンは特に入りやすいと思います。特に自分の好きな高さの音が自由に出せることでははるかにピアノをしのいでいると思うのです。しかし、結局は私は忙しさに負けて中断してしまい、75歳くらいになるまで、バイオリンなど音楽の世界からはなれてしまいました。しかし、どうもバイオリンが忘れられず、またまた練習しだしたしだいです。それで、素人として、私の経験や感じたことを恥ずかしいのですが、申し上げて見ます。  勿論私は、バイオリンを弾くことが好きですが、最近教えていただいている先生がビオラがご専門でもあり、弦楽器の場合ビオラとかチェロとかほかの大型の楽器の方が、特に男性の場合には合うかもしれないとも考えています。勿論どれをとっても大同小異とも言えますが、音の高低の好き嫌いはその人の好みだと思うのです。それから、兎も角、語学や囲碁などもそうだと言われますが、大人になってから練習する場合、大体の人にとっては練習量の如何に関わらず、プロのように技術的に熟達することは難しいのではないかと思われますので、その点は常に欲求不満を持つことを覚悟しなければなりません。ただ、音楽の何たるかを感じることは差がないと思うのです。モツアルトやベートーベンの素晴らしい音楽に触れることは誰もがある程度練習さえすれば感じられると思いました。だから、その意味においては私たちもプロの方々も一緒といえましょう。私たちでもその点においては、寧ろもっと純粋の意味において音楽に近づけるはずです。専門家の演奏を聴いてあまりの差に落胆してしまうよりこの点を考えて日々の練習にいそしまれた方が良いと私はいつも自分を励ましています。ところで、多くの方は早く上手になって合奏をしてみたい、と思われないでしょうか。私もそうでした。しかし、人によってはそうではないことも有るかもしれないと、想いだしました。。根本的にお一人で独奏されるのが適しておられる方もお出でになるようです。これは最近気が付いたのですが、音楽を愛する方は内向的な方も結構いらっしゃるようで、このような方は皆さんと一緒に演奏されることは必ずしも適当ではないかもしれません。(演奏技術が相当に差が有る場合は別として)。それから、私は技術的にはやっとカイザーを終えた所位で本当に初心なのですが、どうしても好きなので、メンデルスゾーンに挑戦してみました。実際、技術的には弾きこなすことなどは全く不可能でしたが、でも精神的にはずいぶん有益だったと思っています。例えば速さの問題などでも、実際に楽譜について弾いてみるのとただ聴くのとは大違いでにっさいの演奏者の差を見にしみて感じることが出来ます。まだまだ述べたいことは種々あります。例えば絵画などは直ぐに消えず残ってしまう代わりに後からゆっくり自分でじぶんの絵画をゆっくり見返すことが出来ますが音楽の演奏は一瞬のうちに消えてしまうなど、いくらでも述べたいことがあるのですが、長くなりますので、またの機会に述べ差せて頂きます。どうも有難う御座いました。

東京都渋谷区道玄坂1−6−3 山路ビル シブヤ駅前診療所  田邊康義

Published:  2005/7/30 12:42